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2009/2/27 三菱東京UFJ銀行とネパール連邦谷川昌幸(C)
企業にせよ国家にせよ,合併や再編統合は,それぞれの構成集団の文化が違うので,難しいことが少なくない。 三菱東京UFJ銀行は,三菱銀行と東京銀行と三和銀行が合併してできた巨大銀行で,ネパール国家よりもたぶん大きいであろう。この銀行はいわば連邦制だから,運営にも難しいところがあるようだ。
最近,カネを少々儲けたので,3億円ばかり旧三和銀行の普通口座に入れ,これを旧三菱銀行の支店で定期にしようとしたら,あれこれややこしい注文をつけられた。どうやら旧三和銀行をイジメている(?)らしい。
アホらしくなったので,3億円は合理主義の盟主,ソニー銀行の定期に入れるつもりだ。あと5,6億円,アブク金が旧三和銀行口座に入ってくるので,こちらはやはり合理主義のSBI銀行定期にする。どちらも,金利は三菱銀行よりはるかに有利。殿様に平伏する義理はない。
銀行は資本主義の総本山であり,冷徹な経済合理性が働くはずなのに,異集団の連邦制となると,不合理な経済外強制が邪魔するらしい。
これが国家ともなると,もともと経済合理性は働きにくいので,不合理な権力闘争が野放しになる恐れがある。連邦制など,やめた方がよいのではないか?
(注)金額については多少演出あり。マルを2,3個とると,事実に近くなる。 2009/2/26 笹川良一氏のネパール訪問ビデオ2009/2/25 「蝶々夫人」のグロテスクと人種差別谷川昌幸(C) プッチーニの「蝶々夫人」は幾度か聴いたし,「ある晴れた日に」は名曲だと思う。が,オペラそのものは,長崎に来てからも,一度も観てはいない。なにやら,直感的にイヤな予感がしたからだ。しかし,長崎にいながら「蝶々夫人」を観ないのはいけないと反省し,DVDを買ってきて,観てみた。 愕然とした。悪趣味でグロテスク,こんな日本蔑視の人種差別が許されてよいのか。 [1]
[2]
こうして,蝶々さんは,ピンカートンに身体と魂を売り,子供を出産。ところが,ピンカートンは,そんな蝶々さんを残し,無情にもアメリカに帰国してしまう。 3年余後,ピンカートンが再び長崎に来て,本妻ケートを連れ,蝶々さんのところに来る。ケートは,蝶々さんから子供を奪い,これに絶望した蝶々さんは,短刀で自殺してしまう。 [3]
たしかに,開国前後の長崎には,蝶々さんと同じような境遇の「洋妾(ラシャメン)」が何人かはいた。幕府・政府もそれを公認していた。しかし,だからといって,この露骨な日本蔑視,少女売買,人権侵害を,現代において,芸術の名で平然と公演してよいということにはならない。 [4]
許せないのは,非西洋人を見下し,おもちゃにし,恬として恥じない,その西洋人の傲岸,無礼だ。「蝶々夫人」は芸術作品ではなく,人種差別のキリスト教西洋プロパガンダである。 [5] カントがいうように,「汝の人格ならびに他のすべての人の人格における人間性を常に同時に目的として使用し、けっして手段としないように行為せよ」,「汝の意志の格率が同時に普遍的な立法の原理として通用しうるように行為せよ」ということは,いかなる場合にも,決して忘れてはならないことだ。 もしオペラ演出家や指揮者が,普遍的真理の観点からの作品の精神性への批判を頭から放棄してしまうなら,いくら技巧が優れていようと,そんな作品は鑑賞に値しない。たとえ帝王指揮であろうと,屑籠行きだ。 [6] 2009/2/19 ネパール以下の日本政治谷川昌幸(C) ネパール政治を批判すると怒られることがままあるが,私は必ずしもネパール政治を日本政治以下と見ているわけではない。基準はいくつもあり,一面的な比較は慎むべきだろう。 しかし,そう限定しても,小泉退陣後の日本政治の劣化は著しく,麻生内閣はもはや政府の体をなしてはいない。麻生首相は小学生以下の民主主義理解力しかないし,中川財務・金融相は泥酔会見で日本国民を恥辱まみれにした。誰が見ても,いまの日本政治はネパール政治以下だ。 原因はいくつかあるが,根本的なのは,日本国民全体の老化だ。日本国民には,もはや何事についても怒るだけの気力はない。とくに青年層の老化は著しい。私のような穏健保守思想ですら,学生たちは「過激で危険」といって敬遠する。世も末だ。 もう少し直接的な原因を一つあげると,小選挙区制が悪い。小選挙区制はイギリスやネパールのような自己主張の強い国民に適している。それなのに,イギリスの真似をして小選挙区制を導入したがため,党内競争がなくなり,リーダーが育たなくなった。以前のように1区数名選出であれば,派閥政治の弊害はあっても,必然的に党内競争が激化し,リーダーが育っていく。イギリスに適した制度が日本にも適するとは限らない。 このままでは,日本国民は老衰し,世襲お坊ちゃま議員共々野垂れ死にするだろう。 2009/2/17 恥知らずマオイストのゴルカ兵容認谷川昌幸(C) 各紙報道(2/16)によれば,プラチャンダ首相は,英国訪ネ議員団と会見し,ゴルカ兵募集継続を確約した。 1.祖国独立の人柱から金銭目的傭兵へ 2.ゴルカ兵募集停止の選挙公約
その志やよし。私は,この崇高な公約を全面的に支持し,マオイストを賞賛してきた。 3.公約違反のプラチャンダ首相 プラチャンダ首相は,英国議員団に,こう語ったという――英軍ゴルカ兵は,「二国間の関係をさらに強化・改善する」 (nepalnews.com; ekantipur)。 4.国王になら許される そんな有難いことは,神の化身たる国王か神の代理人たる女王陛下にしか,いえはしない。 5.国王もどきプラチャンダ首相 国王は神だから,約束を破るのも,人民の命を召し上げるのも自由だ。普通の人間にできないことをするから,国王は神なのだ。 ところが,プラチャンダ首相は人民に選ばれた世俗国家の首相にすぎない。1年足らず前の選挙公約が守れなくて,いったいどうするのだ。それとも,プラチャンダ首相は,国王もどきになってしまったのか。 2009/2/14 マオイスト,「テロリスト」リストから削除か?谷川昌幸(C) マオイストは,「アメリカ愛国法」ではまだ「テロリスト」だ。「外国テロ集団」には指定されていないが,「テロリスト排除リスト」には明確に記載されている。 Terrorist Exclusion List Designees (Dep. of State) その愛国アメリカも,ようやく態度を軟化させ始めた。R・ブーシェ南・中央アジア局長補によれば,マオイストがテロ活動を止め体制内化すれば,アメリカは彼らを「テロリスト排除リスト」から削除するという。プラチャンダ首相も,プーシェ局長補に「リスト」からの削除を要請したらしい(ekantipur, Feb.12)。 しかし,アメリカにより,安全な「体制内政党」として認められることが,マオイストにとって名誉なことなのか? アメリカは,大統領がブッシュ氏からオバマ氏に変わっても,途上国搾取の帝国主義的本質は何ら変わっていない。その米帝に「よい子ちゃん(健全政党)」として認められるとすれば,それはマオイストが変質したからに他ならない。 いまやマオイスト幹部は米帝へ,米帝へとなびきつつある。それでネパール経済が改善されればよいが,もしそうでないと(劇的改善は無理だろう),マオイストは上中層体制派(勝ち組)と下層反体制派(負け組)に分裂し,負け組マオイストの新人民戦争が始まるだろう。 プラチャンダ首相は,百戦錬磨の傑出した政治家。この難局をどう乗り切るか,その手腕が注目される。 2009/2/13 自衛隊のネパール文化宣伝利用谷川昌幸(C) 自衛隊が,ネパールの自然と文化を宣伝に利用し始めた。陸自ネパール派遣の隠された目的はこれであり,私がもっとも恐れていたことだ。 1.マチャプチャレの搾取 世界一高い山があるところ ネパール 2.神仏の搾取 3.子供の搾取 4.人民軍に学ぶ自衛隊 5.まじめになりきれぬ人民軍 実に面白い。人民軍(女性多し!)の行進やダンスの宣伝ビデオだが,まじめにやろうとすればするほど,どことなくぎこちなくなり,喜劇的となる。人民軍は,本質的に長調であり,陽気なのだ。ネパール・マオイストは,本家中国の先輩のようにはなれない。 6.陰鬱な自衛隊 陸自隊員がマオイスト人民軍から学ぶべきは,この長調,本質的な喜劇性だ。この長調を持ち帰り,自衛隊内に長調菌をばらまけば,自衛隊は統制を失い,内部から崩壊するだろう。 7.サイとワニには手を出さないで! もし,自衛隊宣伝にサイやワニまで動員されたら,もうメロメロ,きっと,「陸自6人などとケチくさいことをいうな」,「一個連隊を出せ」,「日の丸戦車を空輸せよ」と叫んでしまうだろう。 どうか,サイやワニにまでは手を出さないでいただきたい。 2009/2/11 カトマンズ・不動産バブル谷川昌幸(C) (1)建売豪華高層ビル
(2)郊外建売住宅
2009/2/10 「人間資源」輸出経済の危機谷川昌幸(C)
1.海外出稼ぎ,40%減
先に警告したように,ネパールの「人間資源」輸出経済が危機に陥りつつある。最近の海外出稼ぎは,40%減。マレーシアや湾岸諸国でも30万人のネパール人労働者が解雇の危機にある。カトマンズ・バブルを膨張させてきた人間資源が売れなくなったのだ。 国家計画委員会(NPC)元副議長のSP.シャルマ博士は,こう警告する。
「政府はこの問題を深刻にとらえ,海外送金経済の完全崩壊を防止する対策をとるべきだ。」(nepalnews.com, Feb.9)
これは一大事と,われらがバッタ労相もILOなどに対策を依頼するらしいが,資本家は冷酷無比,外国人労働者から真っ先にクビにする。これはヨーロッパ諸国も日本も同じ。「人間資源」を輸出しながらILOに泣きついて,どうなるものでもない。
2.教育立国の正道へ
いまネパールは逆境にあるが,これはチャンスでもある。重厚長大からハイテクへの産業構造の変化は,内陸国ネパールにとって,成長のハンディが少なくなることを意味する。時代に合う教育さえすれば,1世代で追いつける。 たとえば,IT技術者はいまも不足し,引っ張りだこだ。きちんと教育し技術さえ身につければ,専門家として日本人と同等の条件で働けるし,またネパールでもネット回線を使用し仕事をすることができる。
「人間資源」輸出の代金は,次世代のため,教育にこそ費やすべきだ。カトマンズ・バブルなどに投資すべきではない。
バブルは必ず破裂する。一刻も早くバブル投資を引き上げ,絶対確実有利な人間への投資に振り向けるべきだ。
(参考) 2009/2/9 サミール・アミンのネパール革命礼賛谷川昌幸(C)
1.アミン氏のネパール革命礼賛
従属理論で知られるサミール・アミン氏がかなり長いネパール論を書いている。Samir Amin, "Nepal, a Promising Revolutionary Advance," Monthly Review, Jan.2009. 手放しのマオイスト革命礼賛といってよい。冒頭の小見出しは「本物の革命的前進」であり,次のように書き始められている。 「想像もして見よ。農民一斉蜂起を支援する解放軍が首都の入り口に達すると,これに呼応して首都では人民が立ち上がり,国王政府を権力から追放し,彼らの解放者たるネパール共産党毛沢東主義派(CPN-M)を歓迎,党は革命戦略の有効性をもはやこれ以上実証してみせる必要はなくなった。これはわれらの時代の最も急進的な革命的前進の勝利であり,したがって最も期待できるものなのである。」
2.革命と反革命
マオイスト革命は,私のような保守懐疑論者には,たしかに16時間停電や地域騒乱の革命的状況は生みだしているものの,それは人民民主主義よりもむしろ軍事クーデターをもたらす可能性の方が大きいように見えて仕方ない。 革命と反革命は,ベクトルが逆なだけで,多くの共通点を有する。革命のチャンスは反革命のチャンスでもある。アミン氏は,そこをどう考えるのだろうか?
3.戦略的妥協
アミン氏は,貧困諸階級と中産階級との共闘,マオイストと議会派諸政党との国連仲介による妥協(和平協定)を,革命戦略の一環として高く評価する。これにより,マオイストは議会多数派となり,権力を掌握し,プラチャンダ党首を首相とすることができた。 しかし,これはあくまでも戦略的妥協であり,革命勢力は次の段階へと革命を前進させなければならない。アミン氏によれば,取り組むべきは次の5つの課題である。
4.マオイストの課題
(1)革命的土地改革 マオイストの勝利の最大の理由は,革命的な土地改革の訴えであることは明白。しかし,既成諸勢力との「妥協」の結果,それはまだ実現できていない。 (2)マオイストによる軍統合
(3)人民民主主義の実現
先進国やその手先は「財産」を神聖視するが,マオイストはこれを否定し,社会的諸権利(social rights)を優先させる。 人権NGOはたいてい外国援助を受け,ブルジョア民主主義の擁護に回り,マオイストを「頑迷共産主義者」「スターリン主義者」「全体主義者」「中国専制模倣者」などと非難している。
マオイストは,私有財産をすべて敵視しはしないが,必要な場合の財産国有化は否定しない。「人民民主主義」は,人民諸組織と国家権力の双方の介入により,漸進的に実現されていく。
ネパール・マオイストは,バンドン会議(1955)のあいまいな「社会主義」から大きく前進した。彼らの「急進土地改革・人民軍・人民民主主義」は,社会主義への道を切り開くものである。
(4)連邦制
マオイストの連邦制提案は,人民の要求に応えるものである。諸民族人民は,分離独立は求めていない。 (5)経済的独立
小規模生産,半手工芸・半工業型産業の育成により,困難であっても,外国への経済的依存から脱却できる。 6.甘くはないか?
アミン氏のマオイスト礼賛は感動的だが,評価が少々甘すぎではないか? 5つの課題への取り組み提案を見ても,現実的とはとても思えない。 アミン氏は「漸進的」と限定することにより,用心深く予防線を張っている。漸進的だから,長時間停電が長引こうが,マオイスト幹部が外国物見遊山に出かけようが,親マオイスト・ブルジョアが高級マンションや建て売り住宅を建て柵で囲い込もうが,許されてしまうのだ。
人民の不満は,内外に「人民の敵」をつくることにより,そらすことができる。たとえば,印米帝国主義とその手先。
アミン氏によると,インドはBJP型のヒンドゥー教政党をネパールに作るため資金援助をしている。そして,米英など西側諸国がこれを支援している。外国の人権NGOや民主主義NGOも,この目的のために利用されている。妥協状態が長引けば,ヒンドゥー教勢力の結集がなり,革命は挫折するだろう。
このような反革命の危険に対し,アミン氏は,マオイストが人民直接行動により対抗することを期待する。制憲議会がどうなろうと,人民を動員し,革命を達成するのだ。
「CPN-Mは,投票依存の選挙のワナには陥らなかった。彼らは,社会基盤と選挙基盤を用心深く区別する。社会基盤(「社会的有権者」)は,多数者(貧農,都市人民労働者諸階級,学生と青年,女性,中産階級のうちの愛国的民主的な人々)からなる。選挙基盤(「選挙有権者」)は,すべてを投票者とするので,変わりやすく不安定である。この前者の社会基盤を支配的な組織的社会ブロックとし,権力から追放された封建・買弁ブロックに取って代えることが,CPN-Mの長い戦いの目標となる。」
アミン氏やCPN-Mが,選挙を信用していないことは,明白だ。
選挙はウソだが,ウソの効用を考え,ウソに賭けるのが近現代民主主義者。恥ずかしながら頑迷保守の私も,選挙のウソに騙された振りをして,投票に行く。
これに対し,選挙はウソだから,利用はしても,都合が悪くなれば,いつでも人民の実力行動に訴えてもよい,というのがアミン氏とマオイスト。
議会制民主主義を信用していないマオイストの議会政治支配に対し,ネパールの人々はどのような態度を取るべきか? あるいは,選挙を信用しないマオイストに対し,選挙原理主義の国連やアメリカは,どう対処すべきか? よく考えてみるべきだろう。 2009/2/4 拝啓 マオイスト労相殿: これが研修奴隷だ!谷川昌幸(C) マオイスト労相殿は,失業対策として「人間資源」の対日輸出に鋭意取り組んでおられるようですが,日本労働市場はネパール人民の輸出先としてはあまり有利ではありません。全部とはいいませんが,外国人研修生は「現代の奴隷」と批判されています。今日(2/4)の朝日新聞記事「中国人研修生『18時間労働』」は,その実態を次のように暴露しています。 研修生:中国人女性6人 すべてが事実かどうか分かりませんが,取材し記事にしているので,大筋ではこの通りだと思います。そして,このような研修労働が,他にも少なくないといわれています。 研修生たちによれば,「中国人は馬鹿だ」「強制帰国させる」と脅されていたそうです。若い女性たちが,60万円あまりで日本に売られ,半強制労働させられていたのです。月給3万円(強制貯金を入れても7万円)で,18時間労働! 「現代の奴隷制」といわざるをえません。 マオイスト労相殿,マオイスト首相殿,ネパールの人民同志をこのような「現代の奴隷」として日本に輸出してよいものでしょうか? ネパールとの古き良き関係を維持発展させるため,「ネパール人間資源の対日輸出」政策の撤回を伏してお願いする次第です。 2009/01/30 共産革命と対日「人民」輸出 2009/2/3 共産主義に連邦制は不要:バッタ労相谷川昌幸(C) バッタ労働大臣(マオイスト)は,お目にかかったことはないが,なかなか面白い方のようだ。先日は,ネパール人民を「現代の奴隷」とも評される研修生として対日輸出する野心的政策を発表された。とって返す刀で,昨日は,連邦制不要論をぶたれた。 私は,ネパール人民の対日輸出には絶対反対だが,バッタ大臣の連邦制不要論には大賛成だ。当初から一貫して,一元国家論を主張し,おかげで日本の右翼反動として一躍有名になった。これが,その悪名高き新聞記事。 ▼Unitary State, Ceremonial Head and Japan's Role in Peace Process この記事のおかげで,ネパールの友人多数が離れていったが,バッタ大臣のご尽力で一元国家論が復活すれば,友人の多くがまた戻ってくれるだろう。 そもそも,スターリン同志がいうように,社会主義はプロ独が筋で,「民族」はプロレタリア「人民」に服さねばならない。そして,「人民」とは共産党のことであり,共産党とは「前衛」のことだ。連邦制なんか,まじめにやってられるか。 折も折,おめでたいことに,UCPN-M(統一ネパール共産党毛沢東主義派)の新綱領が採択された。実物はまだ見ていないが,新聞報道では,「人民中心民主主義」の新憲法を制定し,人民独裁社会主義を経て共産主義へいたる,という堂々たる共産党綱領らしい。 連邦制で人民分裂なんか,やってられない。万国の人民よ,団結せよ。その前に,ネパールの人民よ,団結せよ,だ。 *ekantipur, Feb.2. 2009/2/2 ククリ・ラム事件続報谷川昌幸(C)
ククリ・ラム事件の続報が「けぇがるね?」に出ていた。密造酒らしく,値切り倒して偽物を買わなければ,大丈夫らしい。私のククリも大丈夫だろう。
ネパールでは他にも偽物が出回っているらしいが,中国よりはまし。中国では,毒餃子事件で回収された餃子を横流しし,報道されず知らなかった人々が食べ,かなりの被害を出している。とんでもない話であり,人民独裁とはこんなものだ。「人民」が人民を「人民」の食い物にする。
報道の力量は,このような事件で試される。ずさん取材による誤報だと関係者に大打撃を与える。責任を恐れ報道しないと,被害が拡大するおそれがある。ぎりぎりの選択であり,賭だ。
げに,報道は恐ろしい。小心の私には向かない。無責任な批評が向いている。
2009/2/1 麻生首相の「売国的」英語会談谷川昌幸(C)
「売国的」は右翼(ときには左翼)用語だが,こと言葉に関しては,恥ずかしながら私は頑迷「右翼」あるいは国粋「左翼」だ。日本人は日本語を,長崎人は長崎弁を,話すべきだ。
それなのに,麻生首相は1月29日のオバマ大統領との電話会談を「通訳を介さず英語で」(朝日1/30)行った。
麻生首相は,日本の国家元首だ(天皇は象徴)。そして,言葉は言霊であり,国(言語共同体)の魂そのものだ。麻生首相は,その日本の魂としての日本語を使わず,米語を使った。右翼や左翼から「売国的」と非難されても仕方あるまい。
国家元首たるもの,たとえペラペラであっても,公的な場では外国語は使うべきではない。相手国の言語を使ったとたん,魂を売り,精神的に相手に屈したことになる。日本首相は,有能な通訳を介し,正々堂々と日本語で会談すべきなのだ。
あぁ,それなのに,それなのに,31日のダボス会議でも,麻生首相は軽薄な英語でペラペラしゃべっていた。こんな「売国的」首相は,日本の魂を守るため,右翼・左翼統一戦線をくみ,一刻も早くやめさせるべきだ。
蛇足ながら,小学校英語教育はやめるべきだ(下記注参照)。日本人は,大きな犠牲を払い,日本を日本語だけで生活できる社会にした。おかげで,いまのところ「言語カースト制」はない。
もし「英語は世界共通語だ」などという米英文化帝国主義プロパガンダに騙され,小学校にまで軽薄英会話学習を導入すれば,日本も「英語カースト」と「日本語カースト」の「言語カースト制」になることは明白だ。上位支配カーストは,むろん「英語カースト」。といっても,「本国純正英語カースト」に従属することはいうまでもない。こんな馬鹿なことは,断じて許されない。
日本は日本語で普通に生活できる社会を保守すべきだ。その上で,在住外国人には,外国語表示,外国語による教育,通訳サービスなどを拡充し,日本での生活を可能な限り便利にする。
日本人は英語などしゃべれなくてもよい。日本人を英語化するより,自動翻訳機の開発の方がはるかに速い。日本文-英文の機械翻訳はあと数年,日本語会話-英語会話の自動同時通訳機の開発もたぶん10年以内。
小学校英語などといった「売国的」教育で,日本の子供たちを苦しめてはならない。日本は「言語カースト」社会になるべきではない。
●小学校英語 「文部科学省では、平成20年3月28日に小学校学習指導要領の改訂を告示し、新学習指導要領では小学校5・6年で週1コマ「外国語活動」を実施することとしました。/外国語活動においては、音声を中心に外国語に慣れ親しませる活動を通じて、言語や文化について体験的に理解を深めるとともに、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を育成し、コミュニケーション能力の素地を養うことを目標として様々な活動を行います。」(文科省HP) (注)「外国語」となっているが,これは英語のことであり,ネパール語のことではない。 |
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